吉田の高周波焼鈍装置
Induction Annealing
焼鈍(しょうどん、やきなまし)は、金属の組織を軟化させ、加工性を向上させたり、残留応力を除去したりする重要な熱処理ですが、ここでも高周波誘導加熱のメリットが最大限に活かされます。
金属を高温に加熱し、その柔らかい状態でプレスして形状を成形する”熱間”、”温間”そして現在”冷間”鍛造現場でも導入が進んでいます。またボルト・工具類製造~溶接前の予熱など各分野でも吉田の焼鈍装置が愛用されています。
従来の燃焼炉に比べ、排ガスが少なく夏場の高温防止といった作業環境にも良好で、高効率・短時間での加熱が可能です。また、短時間で効率的に金属を均一に加熱でき、複雑な形状の部品を高強度・高靭性で品質の高い製造を可能にする吉田の”高周波焼鈍装置”です。
具体的に「なぜ吉田の高周波焼鈍装置」がなぜ評価されるのかお客様の声を掘り下げてみましょう。
- 精密な温度制御と均一加熱:
- 焼鈍プロセスでは、特定の温度範囲で一定時間保持することが重要です。この温度が不適切だと、期待通りの軟化が得られなかったり、結晶粒が粗大化してしまったりする可能性があります。
- 吉田の高周波焼鈍装置は、高周波の特性を活かし、ワークピース全体を均一に、かつ設定された焼鈍温度に正確に加熱・保持できる点が評価されています。これにより、製品のばらつきが少なく、安定した品質の焼鈍処理が可能です。
- 高速処理と生産性向上:
- 高周波誘導加熱は、熱源が直接ワーク内部に発生するため、外部からの熱伝達を待つ必要がなく、非常に短時間で昇温できます。
- この高速加熱能力は、特に連続処理が必要な生産ラインにおいて、大幅なタクトタイム短縮と生産性向上に貢献します。従来の炉による焼鈍と比較して、処理時間を劇的に短縮できるケースも少なくありません。
- 局所焼鈍と品質維持:
- 部品の一部だけを軟化させたい、あるいは特定の部位の残留応力だけを除去したいといった「局所焼鈍」のニーズがあります。
- 吉田の高周波焼鈍装置は、加熱コイルの設計を最適化することで、狙った部位のみをピンポイントで加熱し、その他の部位への熱影響を最小限に抑えることができます。これにより、部品全体の機械的特性を維持しつつ、必要な部分の加工性や応力緩和を実現します。
- クリーンな作業環境:
- 燃焼を伴わないため、ススや排ガスが発生せず、クリーンな作業環境を維持できます。これは、環境規制への対応や、作業者の健康・安全確保の観点からも重要です。
- また、周囲への放熱も少ないため、作業場が過度に暑くなるのを防ぎます。
- 省エネルギーとコスト削減:
- 高効率な加熱により、エネルギー損失が少なく、電気代の削減に貢献します。
- 装置の立ち上がり時間も短いため、必要な時にだけ稼働させることができ、無駄なエネルギー消費を抑えることが可能です。
- 自動化への高い適合性:
- 吉田の高周波焼鈍装置は、その制御の容易さから、自動搬送システムやロボットと組み合わせた全自動焼鈍ラインの構築に非常に適しています。これにより、人件費の削減、作業効率の向上、そして安定した品質管理が実現します。
具体的な用途としては、金属パイプや線材の連続焼鈍、プレス加工後の部品の残留応力除去、特定の部位の軟化による曲げ加工性の向上、溶接後の応力除去など、多岐にわたります。
吉田の高周波焼鈍装置は、「必要な部分を、必要な温度で、素早く、そして正確に」処理する能力が高く、これが顧客から選ばれる理由となっていると言えます。各装置と同様に、顧客の具体的なニーズに応じたカスタム設計とサポート体制も、同社の強みとして評価されています。
豊富の実績により最適なコイル形状の選定から加熱条件の構築まで提案します。所定の場所に材料をセットしボタン一つONにするだけで「どなたが作業しても同一条件で焼鈍できる装置」をモットーに製作するメーカーはございません。それが吉田ブランドの高周波焼鈍装置です。
















